
飼い犬(中型)の散歩中の女子高生が、電車の警笛に驚いた犬
に引っ張られ、踏切内に侵入そのまま電車にはねられ即死。
という事故が埼玉県でありました。
痛ましい事故ですが、飼い犬でしょ?という疑問も同時に浮
かびます。
飼い犬を制御できないなんて・・・・・・
この事故を聞いて、ふと実家に居た頃を思い出しました。
愛犬トムがまだ6or7歳の頃ですが、秋田犬を散歩させてい
る年配の女性を見かけるようになりました。
見たところ犬は1歳になるか、ならないくらい。飼いはじめ
たばかりと言っても良いかもしれません。
最初にその秋田犬と出会った時、トムに気づくや背中の毛を
逆立て唸りはじめたので、「あぁ、あの犬もオスなんだ」と
思うと同時に「随分と凶暴な犬」という印象を受けました。
と言うのも、200〜300m離れているのに唸り出し、今にも
襲いかかってくるんじゃないかという迫力でジリジリとこち
らへ進んでくるからです。飼い主の女性は「ダメよ」と言い
ながらも、既に引っ張られている状態。
これはマズイな!と、踵を返し違う道を行く事にしましたが、
振り返るとなおも唸りながら後をついて来ようとする秋田犬。
正直ゾッとしました。
私がこれまでに出会った秋田犬は、皆落ち着いた物腰で優し
い瞳の犬ばかり。瞳に狂気をはらんだような秋田犬を見たのは
初めてでした。
その後、3回程その秋田犬に遭遇しましたが、会う度に同じ反
応、行動を取るのでかなり脅威に感じていました。
そしてある雪の日、曲がり角から出て来た例の秋田犬。
今までにない至近距離での遭遇にドッキリです。
相手は早くも背中の毛を逆立て、低く唸っている。トムとゆっ
くりバックし、十分に距離を測ったところで踵を返し、別の角
を曲がろうとした瞬間、秋田犬を連れていた女性の「あっ!」
という声が聞こえました。
振り返ると、雪の上に転倒した女性をズルズル引きずりながら、
なおも私とトムの方へ進もうとしている犬の姿が見えました。
急いで角を曲がり、相手から完全に姿が隠れた途端猛ダッシュ
です。「○○ちゃんダメよ、ダメよ・・・」と、女性のか細い
声を後に必死に走りました。
それ以降、一度もその秋田犬を見かける事はありません。
果たして、あの犬はトムだけに攻撃的な反応を示したのか?
飼い犬、特に大型犬を制御できない飼い主の姿を見るほど恐ろ
しいことはない!と、肝の冷える体験でした。
そしておそらく、あの秋田犬は処分されたと思われます。
可愛い、可愛い、とさぞ子犬の頃に甘やかしてしまったので
しょう。気づいた時には、家族の中で犬が一番偉い存在になっ
てしまい、飼い主は単なる付き人へと成り下がってしまった…
そんな気がします。
犬はグループの中で順位を付ける動物です。
グループの中で自分がトップだと犬が思ってしまった場合、
ちょっとでも気にくわない事があれば飼い主にさえ牙を剥いて
唸ります。
この手のパターンで怖いのは、犬が人に危害を加えるかもしれ
ないという事。
飼い主が自分の犬に恐怖してしまうまでになったら、いずれ悲
劇は避けられないでしょう。
家族の一員として愛情を注ぐのは当たり前の事ですが、その愛
情が間違ってしまった場合、人も犬も不幸になってしまいます。
どんなに可愛くとも、愛情の中には厳しさも必要だということ
を頭において犬を飼ってもらいたい。と、私は思うのです。